テンカウント3巻です。現在発売されている最新巻ですから、しばらく続きが気になって悶絶する事になりますね。僕はそう云う状況が嫌いなので、完結していない物語は出来るだけ手を出さないようにする派です。
ガラスの仮面もワンピースも1ページだって読んだ事はありません。無限の住人だけは、つい手を出してしまい20年近くも悶絶しながら追いかけてしまいましたが。BL教習所ではその禁を破る事にしました。この作品、何巻迄続くんでしょうかねえ。ここからは感想文を書きますが例によってネタバレ満開で書くつもりですので、これから読む予定のあるお方は、ご注意くださいませませ。では、いざ。
基本情報
内容紹介
「俺の体、黒瀬くんの匂いでいっぱいだ」
二人での外出中、黒瀬とのキスを想像して、体を反応させてしまった城谷。
なぜこんなふうになってしまうのか、自分でもわからないまま、熱い体をなだめてゆく黒瀬の手を止められない。
裏腹な心と体に翻弄される城谷は……?無愛想なカウンセラーと潔癖症の社長秘書、堕ちてゆく二人の恋のセラピー。
感想
2巻から3巻が終わる迄、話としては大きな進展はありません。一つ大きな出来事としては、城谷くんと黒瀬くんの関係性がほぼ完成すると云う事でしょうか。
関係性とはつまり攻め受けの事ですが、そんなん最初から解ってたやんと仰りたいのは重々承知しております、物語上で関係性が完成する、と云いたいわけです。
城谷くんがデレM開花
城谷くんに対する恋愛感情を2巻で告白した黒瀬くんは、城谷くんをホモセックスに導こうとして憚らなくなります。ただしココが黒瀬くんの、と云うか作者の上手い所でして迂闊にガシガシ攻めるのではなく、キッカケ迄は強引だけどそこから先は『ちゃんとお願いするんだよ』的スタンスを崩しません。
こんなのBLに限った話じゃないですよね。ノーマルカップルにおいても、恋愛における醍醐味の一つでしょう。
黒瀬くんのクールな態度と瞳で、焦らされ攻められ調教される城谷くんは、高純度のデレデレMとして開花し始めます。黒瀬くんの、なかなか咥えない焦らしフェラで悶絶し、『早く舐めて欲しい!けど言えない!』状態の城谷くんの可愛い事可愛い事。更には、咥えたまま見つめられただけでイッてしまいます。まーエロい。
あ、こう云う場面て、女性はやはり城谷くんに感情移入するんでしょうか。いや多分違いますよね、黒瀬くん視点でオラオラテンションの興奮を楽しんでいるんですよね。
少なくとも男の僕はソッチなんですがメインターゲットのお姉様方はどうなんだろ。まあこう云う話題はちゃんと詰問したい気分です。でどうなんだ、と。
ところで恥ずかしさをジャンプする瞬間のネコには、代替し難い良さがありますね。云い換えると、衝動が理性に勝利する瞬間とでも云いましょうか。BLに限らず、僕はそう云ったシチュエーションを切り取った物語や作品が大好きなので、改めてBLを楽しむには向いているなと感じた次第です。
黒瀬くんの調教は続く
さて。2人の関係性はこうして構築されるのですが、避けられないイベントはやはりセックスです。ある意味、律儀過ぎて思わず笑ってしまったのは、黒瀬くんが小型のアナルキャップで城谷くんを開発しようとする下り。
なんと!そこ迄丁寧に描写するんですね!流石っす!
思わずページをめくる手に力が入ります。潔癖症のノンケにアナルキャップ調教とは……。ハードルを幾つ飛び越えろと云うんでしょうか。
作者の、静かながらもハードなS気質に拍手。
まあ、凄まじく中途半端なトコロで3巻は終わります。これは4巻買うわ。もうズルいわ。きー。
最後に
これで解ったと思いますが、黒瀬くんの城谷くんに対する調教は、作者のM読者調教と云う仕掛けのメタファに他ならないわけですな。んー!奥が深いぜ!まだまだ勉強だす!■■