Boys Love Institute

ノンケ男がBL世界や雑談をだらだら綴るブログ

「純情ロマンチカ」1巻を読んだ感想は『ブレない説得力が凄い』だった

BL漫画を読んでいます。これまで全然目を向けてこなかった事もあって、BL漫画の世界における人気不人気などの情報はまったく理解していませんでした。今回紹介する漫画作品も初めてその存在を知りましたが、物凄く人気のあるタイトルらしいですね。

 過去に2回もTVアニメ化されており、今年第三期も開始されるとか。ほほー、BLと云うジャンルももはやエンタメの一つとしてコンシューマ化したのだね、と驚きです。またまた勉強になりました!

基本情報

純情ロマンチカ (あすかコミックスCL-DX)

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小説家×高校生のファースト・ラブレッスン
兄の友人で超有名小説家の宇佐見に、なぜか家庭教師をして貰うハメになった美咲。ところが、訪れた宇佐見の自宅で、兄と宇佐見を主人公にした「ボーイズラブ小説」を見てしまい…!?

感想

まず最初に印象深いのは絵です。パッと見では気が付かなかったのですが、物凄〜く個性的な絵柄なんですね中村春菊さんは。

 正直云いまして、10頭身以上に誇張・デフォルメされた体躯や明らかにデッサンが狂いまくっている手、パースが崩壊した背景などを見た時はああこれはトンでもないものを手にとってしまったかと気分が曇ったのです。それでも人気作品と云う事なのであれば、物語が物凄く面白いのか男の子が凄く可愛いのか、何か他の要素があるのだろうと思ったんですね。そして絵に対して少なからず否定的な印象を引きずりながら読み進めました。そして1巻を読み終えます。

 ちょ、ちょっと……な、なにこれ……。

 む、むっっさむさオモシロイやんかあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!むっほおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

 すみませんでした!知らぬが故の無礼だったとは云え、この作品をハズレかもしれないと一瞬でも思ってしまった自分が超恥ずかしいです。これは明らかに面白い漫画作品です!いや、むっさ面白い漫画作品です!!!!

絵と物語の熱量

コホン。そもそも漫画とは色々の要素で構成されていて、絵はその内のたった1つの構成要素に過ぎません。絵、物語、演出、コマ構成、セリフ、などなど。どの要素に力を注ぐか、どの要素が自分の得意分野か、と云う選択が正に作家性の輪郭になるのだと思っています。そして中村先生自身の興味と云うか作家性の一番特徴的な側面は、物語、演出、に集約されているのだと思うんですね。1巻を読み終えた今となっては、絵柄も特徴の一つとして好きになっちゃったのですが、それより何より物語の構成に強く惹かれました。

 BLをテーマに扱った群像劇なんですね、この作品。

 主人公と呼べるキャラクタが複数存在し、テーマごとに主人公を切り替えながら物語は進行します。時には時系列を遡った過去物語になったり、サブだと思っていたキャラクタのスピンオフ物語が挿入されたり。色々のキャラクタの視点からメインキャラクタ達のエピソードが語られ、各エピソードの主人公達を繋ぐのがBL的感情なわけです。このエピソードの絡み方と云うか繋がり方が実に上手いのです。絵に対して感じていた抵抗を完全に忘れ引き込まれてしまいました。大絶賛です。

信じ切る強み

中村先生の絵はいわゆる上手な絵とは言い難いのですが、漫画力の高い絵なのだと思いました。描きたいものをいかに描くか、と云う点においてその達成度が高いと云う印象です。きっとカッコイイ男の手はこんな風にデカくて指が長いものだと信じて疑っていないのでしょうし、カッコイイ男は猫背にした時のシルエットがキマっているものだと信じて疑っていないのだと思います。

 作家本人にブレがないぶん強力な説得力を獲得していて、読者を中村ワールドに巻き込んでしまう魅力に繋がっているんですよね。

 さてエロ描写について。行為そのものはいたってフツーですね。手コキ表現が多めなのは作家さんの好みでしょうか。まだ1冊しか読んでいないのですが、局部の描写は比較的少なくて、交わっている時の構図に美意識を感じました。これがチャレンジ精神に溢れていてなんとも面白いのです。充分な画力が伴ってはいないものの表現したいアングルを描ききってしまう強烈な勢いがあり、これはこれで全然ありだなー、と。

最後に

このタイトル、18巻も続いていてまだ継続しているのだそうです。俄然続きを読むのが楽しみになりました。いやーこりゃイイのに遭遇しましたなー。わーい。また続きを読んだら感想を書こうと思いますよ。■■

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written by つよ