Boys Love Institute

ノンケ男がBL世界や雑談をだらだら綴るブログ

「鮫島くんと笹原くん」を読んだ感想は『微笑ましく生々しい恋愛だなあ』だった

BL漫画を読むようになってから、本屋でもそう云うコーナーに足を運ぶようになりました。以前はまるで素通りしていた場所なのでとても新鮮な感覚です。タイトルにも色々の傾向があったりしてオモシロイですね。今回紹介する作品などはなんともBLぽくないタイトルだなーと感じたのですが。ぱっと見もBLモノとは気付かない事もあり得そうな。いつものように、ネタバレを気にせず書きますので読む予定のある方はご注意を。

基本情報

鮫島くんと笹原くん

鮫島くんと笹原くん

 

 内容紹介

男・鮫島、決めるときは決めます!!!!!

大学の同級生でバイトも一緒の友人・鮫島くんに告白され、足の指まで舐め回された笹原くん。
スルーを決めればちゃんと自覚しろなんて強気で攻められ、受け入れようとすればヘタレて逃げ出す鮫島くんに、もう笹原くんはイライラドキドキムラムラ…!?
ドタバタな2人が賑やかに贈るハッピーラブコメディが遂に登場! 

感想

 外連味のある設定もなく取り立てて美少年でもなく、元々ゲイでもないフツーの男子大生2人が、どうにか付き合うようになりやっとセックスをする迄の話。

 文章で書くと、本当に此れだけの内容なんですよね。ただ恋愛の、面倒だったりカッコ悪かったり恥ずかしかったりする、色々の細かなディテールを丁寧に描き出す作品なので、強烈なリアリティを感じるんですよ。

開幕失恋

 鮫島くんが笹原くんに告白して撃沈した直後から物語は始まります。2人は元々仲の良いコンビニバイト仲間で同じ大学に通うツレなんですね。コンビニのバックヤードでの告白もドラマチックなものではなくあまりに日常的です。

 「あの…さ」

 「んー何?」

 「お…俺」

 「は?」

 「笹原…君のこと 好きなんだけど」


 「えっ?うっそ キモ」

 まあそうね、こんなもんでしょうとも、ツレ同士の会話なんですから。その後笹原くんは鮫島くんに文句を云います。一緒に遊ぶ約束をしていて楽しみだったのにフツーに楽しめなくなってしまうじゃないかと。今迄友達だったんだから好きとか嫌いとかそんなの無理、遊べなくなるのはヤダと。

 男女間ではよくある「友達でいましょう」的な断り方ですね。

 ところが彼等は男同士なので、本当に友達のまま関係は続けられてしまうのが大きな違いです。これは鮫島くんにとっては堪りません。生殺しですからね。相手は嬉々として男友達の鮫島くんに接してくるわけです。

 不器用で童貞の鮫島くんは、笹原くんに嫌われる事を恐れて身を引こうとするのですが、笹原くんが逆に鮫島くんを気になって来る展開がBL的ではあります。でも読んでる時は、笹原くんが鮫島くんに優しくすると何だか読んでるコッチが嬉しくなってくるから不思議です。

 笹原くんは笹原くんで、鮫島くんとエロい事とか出来るかなあと考えたりして、試しに鮫島くんをオカズにオナニーしてみるのですが、これが案外全然イケるじゃんて事になるんですね。もうこの時点で笹原くんも素質ありっつー話ですな。僕はノンケ男として断言しますけども、どんなに仲の良い男友達でも、絶対にオナニーのネタにはなりませんから。正直云って男に体に触れられるのも気持ち悪くて嫌です。萎え萎えです。

 男同士の恋愛のやり方を知らない2人は、アレコレと試しながら段々とセックスと云うイベントに近付いて行きます。こう云う時の2人の友達感が、とても微笑ましくてニヤニヤしてしまいますね。頑張れ若者よ!的な感じ。お互いに最後まで苗字を君付けで呼び合っているのも微笑ましい!

 会話や人物描写があまりにリアリティがある(と感じさせられる)ので、本当にこんな恋愛をしている男の子が居てもおかしくないなと思ってしまいます。でも、実際に男同士の告白は大変でしょうね。友達から恋人へって云う男女にありがちな展開なんて、同性恋愛においては本当に稀有な出来事でしょうに。

 良かったねー鮫島くん。

絵について

 最後に絵の事について。かなり好きな感じでした。今風と云えるのか判りませんが、かなり薄味です。良い意味で特別感がありません。キャラクタ造形も同様で睫毛が長かったりしませんし、カッコいい逆三の体型だったりもしません。何処までもナチュラルな印象。BLコミックを読まない人にも薦めやすいなと思いました。

 こう云う作品はちょっと意外でした。まだまだ色んなのが出て来そうですね!■■

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written by つよ