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Boys Love Institute

ノンケ男がBL世界や雑談をだらだら綴るブログ

NHK「浦沢直樹の漫勉」を観ていると、コダワリの変人達が愛おしくなって来る

我が家ではテレビを殆ど観ません。いくつかの番組はレギュラーで観続けているのですが、それも娘と一緒に楽しむ「アンパンマン」と「おかあさんといっしょ」、「ビジュチューン」だけです。

 たまに行きずりの番組を見る事もありますが、概ねEテレにお世話になっています。まー面白いんですよ、Eテレ。まず、予算が民放とは違うw。金かけりゃイイってもんじゃないんですが、クオリティのアベレージは確実に上がるんですよね。あとは全編に漂う「余裕」でしょうか。焦ってない感じがあるので、安心して観て居られるんですよね。まあ僕もおっさんになったワケです。

 で最近どハマりしているのが、「浦沢直樹の漫勉」と云う番組です。

漫勉

f:id:BL-beginner:20170402205902j:imageEテレで、不定期に放送している番組で、現在第四シーズンが週一で放送中です。

 メインパーソナリティは、漫画家の浦沢直樹さん。現役でバリバリ活躍中の漫画家が帯番組レギュラーを持っているなんてなんとも信じがたいのですが、内容もイイ意味で狂っています。

 毎回1人の現役漫画家をフィーチャし、その制作過程を定点カメラ数台で、数日間に渡って撮影、その1週間後に編集されたVTRを漫画家本人と浦沢さんが観ながら、漫画制作についてアレコレと語り合う、つー内容。

 エグい。

 このエグさはもちろんポジティブな意味ですが、とにかく半端なくエグい。何がエグいのか。

 絵を描く事に限らずナニかを創り産み出す人類と云う生き物は、最終的な到達点としての完成品を多くの人々に発信し自己顕示、自己表現する事を最大の目的としています(云い切り)。

 そんな彼等に、制作過程=未完成状態、精度が低い状態から修正を加えて完成へとクオリティアップする様を剥き出しで放送するわけですから、もはや作家として丸裸にされたも同然なワケです。

 もちろんメインパーソナリティである浦沢直樹さんも、自分の制作過程もバンバン見せてくれます。

 浦沢直樹視点から云えば、作家魂、漫画家根性の100人組手。

 漫画家視点で云えば、裸でリングに上がるガチンコの金網デスマッチ、でしょうか。大袈裟ではなく、それくらいのヒリヒリした熱い対談だと思っていつも観ています。

浦沢直樹のMC力

www.youtube.com

彼は何なんでしょうか、異常に進行が上手くて毎度驚かされるんですよw。この人本当に漫画描いてる人なの!?ってくらいに、弁がたつ御仁なのです。

 そして、何気ない作家性やコダワリを見抜き、対談のネタに引きずり出す話術と選球眼。そりゃこんな人と漫画制作の事をあーだこーだと語り合うのは、楽しいでしょうな。

 俗物の僕などは、漫画が売れなくなったらテレビの人になればイイんじゃない?なんて思ったりもしますが、浦沢さんは売れなくても描き続ける気がします。

 それ程に浦沢さんの漫画に対する愛情、コダワリ、造詣は、深くて広大です。

同業者から学ぶ

f:id:BL-beginner:20170402212448j:imageこれ、どんな仕事でも多分必要でしょうし当たり前の事ですが、本当に難しいと思うんですよね。やっすいプライドやオゴリが邪魔をするからです。

 隣の席の同僚が自分よりも優れた結果を出しているのを見せられながら学ぶ、みてーなのを想像してみてください。

 現役漫画家同士だからこその互いに対するリスペクトなんてのは、凡愚の僕には想像も出来ませんが、エンタメ業界で生きる者の端くれとして、これは観なくてはならない!と勝手な使命感を感じてしまうのです。

 浦沢さんの、学ぶ姿勢には毎度唸らされます。超売れっ子の作家とは思えない程。ある程度最初のハードル(生計を立てると云う意味で)を超えると、満足感を燃料にして、創作意欲が緩やかな下降を辿る人も多くいるだろうと思う中で、登場する漫画家さん達は皆、揃いも揃って常に「もっと漫画が上手くなりたい」と思い続けている事にも驚かされます。そして、浦沢さんの想いはより強いと感じます。

 もっと上手くなりたい。

 こんなにシンプルで原始的な欲求を何十年も持ち続ける事が出来るのは、もはや異常者認定してもイイんじゃないかなと思います。狂人です。ただし、他人に楽しみを与える事が出来る狂人。

 なんなんソレ、最高やんか。

最後に

もしあなたが絵を描く事が好きなら、または薄い本を作る人なら、この番組は超オススメです。自分達が持っている衝動や迷いを、達人達もまた同じく抱えている事を知って、彼等を愛おしく感じる事が出来ると思います。そして、何より「描きたくなる」んです。僕は観るたびに、絵を描きたくてウズウズしてきます。 ◾️◾️

Boys Love Institute
written by つよ