この設定どうよ、イケてるっしょ?今更ながらオススメしたい漫画「ファイブスター物語」を語ってみるvol.2
ファイブスター物語をオススメする無謀なエントリの第2回目です。第1回では、連載が開始されるまでの経緯を書きました。なんとも変則的な過程を経て、月刊ニュータイプ誌上に連載が開始されます。
まずはその物語の全容とキャラクタを紹介してみたいと思います。その他、この作品の変態っぷりもご紹介出来るかと。
物語の全容
さあ、これが一番大変なんですよね。
どこから話をしたものか……。オススメしたいと云っておきながら、いざとなると云い澱むこの理不尽さよ。
何度も書きますが、とにかく壮大で広大で時々「!?」なんです。
ジャンルとか
パっと見ではSF(Science Fiction)かなーって思います。が、違ってまして永野先生がしっかり名言しており、「おとぎ話」なのです。
FはファンタジーのF、的な。事実、科学的な空想に基づいている叢話なのでSも必要です。
この科学的な空想部分も根底は、「おとぎ話」として理解しておかないと、時々振り落とされますからご注意を。
「え!?そんなの設定上の理屈が通ってないじゃん!?」
「それ云ったら前の巻の話の辻褄合わなくね?」
そう云う文句は、ナンセンスです。却下します。
マクロな視点で楽しむ事を覚えると、どうって事なくなりますから。これは本当に慣れてきます。
あらすじっぽい事
物語の舞台は、4つの恒星により構成されるジョーカー太陽星団と云うどこかの宇宙、「科学文明がその頂点を極め緩やかに衰退を始めている世界」です。無数の国家が存在し覇権争いを続けている戦国の世で、国家間の紛争における決着は、モーターヘッド(MH)という人型ロボットと、その操縦者であるヘッドライナー(騎士)、サポート役の人口生命体であるファティマの存在が鍵となっています。
主人公であるアマテラスのミカドとその2番目の妻でありファティマのラキシスを軸に、彼等をとりまく国家やヘッドライナー達、ファティマを巻き込みながら、星団全土を統一するまでの壮大な群像劇が、ファイブスター物語の全容です。
……とまあ、ザックリまとめるとこんな感じ!
年表を見ると、その後の歴史も全然書かれていて、どこまで描くつもりなのかによってあらすじの範囲も変わっちゃうんですよね。
あと、時系列を無視して、突然未来のエピソードが差し挟まれたりもするので要注意!
劇中では、モーターヘッドは基本的にヘッドライナーとファティマのコンビが操縦します。もう、ヘッドライナーってだけでむっさ強いんですね。一般人とヘッドライナーの差は象と蟻。ぷちっくらいで人を殺せますが、ヘッドライナーは一般人を殺してはいけないと云う法律なんかもあったりして。
誰でもヘッドライナーになれるワケではなく、ちゃんと血筋と素質があって、とにかく桁外れに強い人類です。ヘッドライナーは一人前になる為に、自分のパートナーであるファティマが必要なのですが、これもホイホイと決められるわけではありません。
ファティマは自分のマスターを選ぶ権利があり、ファティマにマスターと認められて初めて、コンビ成立となるわけです。
ヘッドライナーの強さ同様、モーターヘッドには一般兵器など屁でもありません。
モーターヘッドを破壊出来るのはモーターヘッドだけ、という設定ですから、列強の国々はいかに最強のモーターヘッドとヘッドライナー、ファティマを手に入れるか、という点が重要になっているわけです。もっと細かい話をしたくなっちゃうのをグっとこらえて、キャラクタ紹介に行きますよ。
ちゃんとついて来てくださいね。
キャラクタ
賢明なる読者の皆様は物凄くたくさんのキャラクタが登場する事の想像がついていると思いますが、とりあえずこれだけは知っておけばOK、というキャラクタだけピックアップして紹介するものでしょうよ、通常は。
しかしこのブログはBoys Love Institute(ボーイズ・ラブ研究所)です!
と云うわけで、カッコいい男性キャラクタだけをピックアップして紹介しましょう。ちなみにこの漫画、悪魔とかドラゴンも知性ある存在として登場しますよ。
さあ、着いておいで!(漫画のページをスキャンして貼り付けてもいいんですが、そこは脳内補完してもらうほうがいいかなーと思い、敢えてテキストのみです)
追記20150618
なんだかこのエントリを観にきてくださる方が多かったので、申し訳ない気分になり、絵を追加しました。これって権利的にNGな行為ですかね?だったら外すんだけど……。
アマテラスのミカド/レディオス・ソープ(2020〜∞)
引用:ファイブスター物語5巻66ページ
アマテラスのミカド - Wikipedia
この物語の主人公です。お母さんはアマテラスのミコトと云いまして、処女受胎し産まれた、男性。物語開始時点で1000年生きていながら見た感じは25歳くらいの美青年。不老不死というヤツです。
まあ早い話、神です、神。
星団最高のヘッドライナー(騎士)、ダイバー(魔法使い)の素質を持ち、星団最高の頭脳と美貌を持ち合わせ、星団最高のモーターヘッド設計者(マイスター)でもあります。ジョーカー太陽星団イースター太陽系の惑星デルタ・ベルンの、国家連合体A.K.D.(アマテラス・キングダム・ディメンス)の光皇という立場です。
あ、細かいトコはすっ飛ばしてもらってOKですよ。面倒くさいよね。とにかく、すんげー存在である、って事は伝わりましたよね。なんでもアリの物語なので、これくらい荒唐無稽な設定でも、全然成立するんです。そこもまた、この物語の魅力ではあります。
幼名をレディオス・ソープと云いまして、普段マイスターとして活動する際などは、この名前を使い身分を隠しています。
まあつまり遠山の金さんですわ。
引用:ファイブスター物語1巻43ページ
また、彼は天然の受けキャラです。ちょっと強引にされちゃうと、パンツ一枚でヒッチハイクをやってしまったりします。総受け確定キャラですね。ビュラードやアイシャに、よくいじられたりします。
クローム・バランシェ(クローム・バランス・アイツ・フェイツ・エルフ)(2460または2499〜2989)
引用:ファイブスター物語1巻37ページ
「運命の三女神」=アトロポス、ラキシス、クローソーの製作者、という固い話はまあいいとして、重要なのは病弱なマッドサイエンティストである事。でソープの事を実は結構好きだったりするイケメンです。若い時は更に。
引用:ファイブスター物語5巻22ページ
残念ながら薬物中毒+老衰で物語中盤に死んでしまいます。研究の為に薬を打ちながら生きながらえ、倫理に反するような実験さえも辞さない男。まあ、体がぼろぼろになってる見た目がとにかくかっけーです。ソープの相手なので、病弱攻め、ですかね。
ミッション・ルース/ボード・ビュラード(2849〜3100)
引用:ファイブスター物語1巻45ページ
むっさカッコいいトラン連邦共和国大統領です。「ボード・ビュラード」の偽名でトラン連邦公安騎士(S.P.I.)という騎士としては末端の職業から、大統領にまでなり上がった男です。やり手ですね。
引用:ファイブスター物語3巻13ページ
基本的にちゃらんぽらんな性格で、ソープを押し倒したりファティマのスカートめくったり色々とアレな感じですが、しっかり強い騎士でカッコいいのです。無精ひげの親父好きにはたまらんでしょう。ソープとの掛け合いが楽しい、ノウテンキ攻め、ですかね。
コーラス23世(2837〜2989)
引用:ファイブスター物語1巻78ページ
ソープの友人でありコーラス王朝の王様です。王でありながら、「武帝」の異名を持つハイパー強い騎士です。彼は血統がなんというか上品なんですね。
おかしなキャラクタがわんさか登場するこの物語において、かなりまともな方の人間です。とは云え、自分のファティマを大事にし過ぎて嫁さんに怒られたりしてますが。
女性つえー。
物語の駆動に大きく関わる超重要人物ですが、キャラクタ的にはまじめでチョイ地味かな。歴史を見ると、未来、星団を解放するコーラス26世つーのがいるんですが、顔は大体同じ感じ。あそうそう、エルガイムの主人公と、デザインが似てるキャラクタです。真面目系受け、でしょうかね。
ディモス・ハイアラキ(ディモス・ルース)
引用:ファイブスター物語5巻3ページ
「剣聖」というげーっつい称号を持つ、数少ない超強いヘッドライナーです。この作品、強くなればなるほど趣味が偏ると云うか、個性的と云うか、悪趣味、になっていくのが面白いですね。
物凄く強いと云う設定はたくさんあって、モーターヘッドも強力だし、家系の設定も山盛りあるのですがこの際すっ飛ばしましょう。ハイアラキはこのファッションセンスだけ覚えてください。この髪型もね。嗚呼!絵を見せたい!
引用:ファイブスター物語5巻5ページ
色々を超越しちゃってる人なので、攻めでも受けでもHeyHey!オー来!かな。
ラルゴ・ケンタウリ(〜2989)
引用:ファイブスター物語2巻53ページ
「赤の一番(テスタロッツァ)」ですよ。ラルゴはノイエ・シルチス赤騎士団長という立場でして、二つ名でそう呼ばれるとか。コーラス・サード(23世)との若かりし因縁をずーっとしつこく根に持っている奴。
性格悪いのが彼の魅力ですな。
引用:ファイブスター物語2巻9ページ
あとノイエ・シルチスの制服は、むっさラブリーです。肩ぼっかーん、なってます。策略家でもあり、コーラス・サードを殺す事に成功しますが、直後に瞬殺されるあたりも、悪役然としていて気持ちいいですね!
陰湿系粘着攻め、でしょうねえ。
ダグラス・カイエン(2672〜3030)
引用:ファイブスター物語4巻159ページ
彼もまた、剣聖の称号を持つ、馬鹿強い騎士です。ハイアラキの弟子っ子ですね。あんな師匠に剣技を教わるなんてどうかしています!まああのセンスは引き継がなかったみたいで、良かった良かった。
生まれはちょっと変わっていまして、受精卵をファティマに受け付けた状態から出産された変り種。すなわち、バランシェの実験の一部なんですね。
流石は鬼畜バランシェ。
引用:ファイブスター物語4巻36ページ
ヒューア・フォン・ヒッター子爵とか云う胡散臭い名前で、とっかえひっかえ遊び歩いてたりもします。まあ、簡単に云うとクズですね♪ 強いクズは許されるのだ。
八方美人攻めで確定です。
デコース・ワイズメル
引用:ファイブスター物語5巻180ページ
こいつこそ悪役。性格が捻じ曲がりまくっていて、ただ信念は強いので自分が強くなる事に貪欲なキャラクタです。剣技も、伝統とか知らねーよ強けりゃいいんだろ的な我流で、タイマンだろうが乱戦だろうが、ひゃっはーなやつです。まあ、そこが魅力ですね。いいキャラ作るわー永野先生。
引用:ファイブスター物語10巻110ページ
品性下劣な変態ながら、簡単には死なないところも大好き!悪役ながら、3代目黒騎士に認められたりもしています。3代目って云うと、エグザi(ry。
吊るし系鬼畜攻め一択。
グラード・シドミアン(〜3960)
引用:ファイブスター物語1巻17ページ
で、5代目黒騎士ですw。と云ってもデコースとは全然関係ないですし、キャラクタ性も全然真逆です。関羽みたいな髭野郎ですが、なんだか落ち着いていて頼れる親父感が溢れまくっています。
引用:ファイブスター物語1巻31ページ
ファイブスター物語の第1話の一番最初に登場しいきなり死ぬキャラクタです。65時間の戦いの後、負けちゃうんですね。渋いぜ。
大らかな包容力受け、でどうですか。
12R ウラッツェン・ジィ
引用:ファイブスター物語3巻31ページ
最初の12Rってのは、ミラージュ騎士団のナンバーで、名前ではありません。彼は、第2期オレンジライトのno.12なのです。こういう設定にびくんびくんとキてしまうなら、あなたはFSSに向いてますよ!ウラッツェンは、普段着が完全にパンクです。こう見えて忠誠心が強いあたりもいいですねえ。三白眼ファンはどうぞこちらへ。
一見粗野だけど根は真面目系受け、って事で。
最後に
誰か、ついてきていますか?まだまだ書き足りないのですが、とりあえず一旦ここまで。
まだまだイかしたイカレ・キャラクタが存在していて紹介し足りないですね。ご存知だった方は、ああそうそう居た居た、と懐かしんでもらえたら幸いです。
さてこのエントリ、第3回も書こうと思っていますが、休載から現在のFSSです。
これがまた、トンでもない事になってるんですよねえ……。■■
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