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「テンカウント」4巻を読んだ感想は『あ、なーる!』だった

待ちに待った新刊です。実は僕がBL作品を手に取ったのは今年2015年の2月が初めてでして、概ね1冊完結の作品を読む事が多かったんですね。続きもので云えば「純情ロマンチカ」1巻を読んだりもしたのですが既にその時点で18巻も発表されていましたから、追い付くのは一旦諦めて色々の作品を読んでみる事にしました。

 そんな中にあったのが宝井理人先生の「テンカウント」です。かなり評価が高い作品であるうえにまだ3巻しか発表されていませんでしたから、追い付きやすいし続きを楽しみにする感覚も味わえると踏んだんですね。

 かくしてBL漫画の新刊を心待ちにすると云う経験を、僕はテンカウントで味わったわけです。

 さて、内容はどうだったのか。いつもながら、ネタバレを厭わずに書くつもりですので未読で購入予定のある方は、別の記事でもドウゾ。

基本情報

テンカウント(4)【電子限定おまけ付き】 (ディアプラス・コミックス)

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「どうして欲しいですか?
自分で言えたらもっと汚してあげます。
城谷さんの中」

黒瀬(くろせ)の指に、言葉に、翻弄される城谷(しろたに)。
そんな彼に黒瀬は告げる。
「城谷を好きになった理由」を……。
ショックで黒瀬の元を飛び出した城谷は、疼く体に自ら手を伸ばしてしまい、
ずっと目を背けてきたトラウマを呼び起こされる――…。

無愛想なカウンセラーと潔癖症の社長秘書の恋、
城谷の過去も紐解かれる激動の第4巻!

感想

1巻、2巻、の終わりに比べて、3巻の終わりはものすごく「途中」感がありました。つまり、エロシーンの途中で終わっていたんですね。もどかしさ、据え膳おあずけ感に身悶えしながら新刊を待ち望んだ腐女子諸姉も多かった事でしょう。

 上記の過去記事でもぼくは書きましたが、宝井先生は美しい描線と1~2巻のゆるやかな展開で我々読者のガードをダラリと下げさせておき静かに準備を整えた上で、3巻において読者M調教ハードモードを展開し始めました。

思わずページをめくる手に力が入ります。潔癖症のノンケにアナルキャップ調教とは……。ハードルを幾つ飛び越えろと云うんでしょうか。

「テンカウント」3巻を読んだ感想は『作者は読者をM調教しようとしている!』だった - BL教習所

 これは宝井先生の作戦が素晴らしかったですね。単行本化の事も考えて、このタイミングを巻末に持ってきたのは明らかですし、策士宝井の勝利~!と思わずココロの中で拍手したものです。

 そして続きは描かれました。

城谷くんの あ、なーる!開発シーン

ひらがなで書いたら、google先生が許してくれるかなーと思いまして。

 突然のあなるキャップ登場にオタつく城谷くんが可愛らしかったわけですが、いよいよ実食(←w)です。

 黒瀬くんの無表情言葉攻めとあなるキャップの注挿により、グズグズMと化した城谷くんはあっさりイってしまいます。まさかこのまま終わるまいと云う期待に宝井先生はしっかり応えてくれます。

 飴鞭の使い分けがなんと巧いコト。

 黒瀬くんは城谷くんの射精などまるでなかったかのように、あなるキャップのピストン運動をやめようとしません。

 「もう少し慣らしますね」

 「さっきより深く入る……」

 この黒瀬くんの調教師スキルの高さは、そのまま宝井先生の調教スキルの高さと云えますよね。そして城谷くんは読者自身の投影先になるわけです。つまり「読むことは攻められること」に昇華すると云う構造になっています。城谷くんは感じすぎてまともに喋ることさえままならなくなっていきます。

 「くろせく…も…」

 「ぬい 抜い くらさ…っ」

 お前もうズルズルやないかっっ。

 読者の突っ込みをうけながら必死に抵抗する城谷くんがエロくていいっすねー。黒瀬くんの言葉攻めにぞくぞくしっぱなしなのに、辛うじて残った理性で「抜いて」と懇願する城谷くんを待っていたのは、まさかのスパンキングです。

 黒瀬くんはあなるキャップを中指に装着し注挿とスパンキングのヒットタイミングを同期させながら、城谷くんを2度目の射精に導きます。冷静な表情を崩す事なく。

 あっぱれ黒瀬くん、いや宝井先生。

 更なる調教が続くのかと思いきや、このプレイをきっかけに城谷くんのトラウマが紐解かれ始めるんですよね。ゴクリ……。

城谷くんのダークサイド物語へ

スパンキングプレイの後、お約束として一旦二人の関係性は決裂します。このまま相思相愛になってしまうと話が閉じてしまうからでしょう。展開としては、物語が動き出す頃でもあったので、グイグイ引きこまれます。

 黒瀬くんに「気持ち悪い」と云い放ち去る城谷くん。この「気持ち悪い」と云う言葉が、更にトラウマの記憶を引きずり出す展開で、城谷くんの過去にあった出来事が見え始めるます。

 が。

 その前にもう1回のエロ・チャンスです。黒瀬宅を飛び出した城谷くんが公衆トイレで、まさかのあなるオナニーに興じる大サービス。黒瀬くんの調教を想い出しながら自分の中指であーしてこーして。

 お前もうバッキバキにデキアガットルやないかっ。

 ここで見逃してはいけないのは、公衆トイレなどマスク越しに空気を吸う事さえ悍ましいと感じている潔癖症の城谷くんが、あなるオナニーに興じて黒瀬くんの攻めを妄想している間は、マスクをとり享楽に溺れる事が出来ると云う点です。

 つまり黒瀬くんのきっかけに潔癖症からの解放が示唆されているんですね。この辺りはさりげなく差し込まれる表現ので、後に影響する出来事に関係しないのかもしれません。しかし僕としてはこういった宝井先生の密かなカラクリを想像して楽しんでいます。

 また1巻から読み直して、色々を想像してみたくなってきましたよ。

そして5巻へ

城谷くんと黒瀬くんの物語は、乗り越えなくてはならない壁の向こう側にお互いが存在するかのように見えるんですよね。4巻では城谷くんの過去が語られましたが、黒瀬くんの過去は?

 停電で止まってしまったエレベータの中にたまたま取り残される二人、と云うなんともアレな状況で5巻に引き継がれます。目的の状況設定の為には、シチュエーションのリアリティをいとも簡単に無視出来てしまう宝井先生の素直さも、僕は大好きです。

 褒めてますからね。

最後に

さて。5巻の発売がもう楽しみになってきましたね。腐女子諸姉の皆様は、4巻をどう読んだんでしょうか。実用性も高い内容ですが、女性の視点でこの作品はどう捉えられているのか、俄然興味が湧いてきました。

 これは、BLを女性がどう楽しんでいるのか?って話にそのままイコールでしょうかね。シチュエーションが命なのは承知しているつもりですが、その上でなおあまりに扇情的な内容である「テンカウント」を読むと、女性向けのエロ商品と云う役割も大きいのかもなー、なんて思いました。■■

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written by つよ