手元に届きました。グランネリエ2巻です。amazon購入して会社に届くようにしちゃいました。会社の昼休みに急いで読んだんですね。最速感想、とかやってみたかったんですが無理でしたw。
1巻の感想も書いていますので、もし読了されているかたはコチラもどうぞ。
例によってネタバレ満開で書き綴りますので読む予定のある方は自己責任で宜しくお願いいたします。
基本情報
遂に禁忌の能力が明らかに―――
引き離された二人の求めたものとは…!?
グランネリエの研究施設建築現場に招集されたリュカとアベル。そこでグランネリエの特別研究員ニコラによる罠によって“保有者"の嫌疑が深まったリュカは、グランネリエ本部へ連行されることに。「必ず迎えに行く」と言うアベルに「俺のことは忘れろ」と、告げたリュカ。やがて露見したリュカの“禁種の能力"によって、二人の運命は予期せぬ道を辿り始める…。
感想
1巻を読んだ動機は非常に不純と云うか、検索単語に多いから本当に感想エントリ書いちゃおうかなぁ、程度の軽さがありました。
最近、アクセス解析ページで当ブログを訪れてくださる方々の検索ワードを見てみたトコロ、「グランネリエ 感想」と云う結果が多い事に気が付きました。
はて。なんじゃそりゃ?
で、ググってみると、宝井理人先生の漫画作品のタイトルじゃありませんか!あーナルホド、それでテンカウントの感想に誤爆して、BL教習所に迷い込んだって事だったんですね、はいはい。 迷える仔羊の皆さんは、嘸かしガッカリして憤慨直帰された事でしょう。
グランネリエちゃうやんけ!ボケッ!かえるわっ!
だったら、そのグランネリエとやらを読んで、感想エントリが存在する状態にすれば良いよね!と云う事で読みました。
「グランネリエ」を読んだ感想は『もしかしたらデビルマンになれる作品かも!?』だった - Boys Love Institute
特にBL作品として宣伝されている風でもありませんでしたし、宝井先生の作品でなければ完全スルーしていたでしょう。しかし、読んでみると妄想大いに妄想を引き出してくれる設定に溢れていました。
あ、この場合の妄想はカプ妄想とかじゃなくて、世界観や設定の妄想です。
そして恐れおおくも大胆に「デビルマンになれるかも?」なんてタイトルをつけてしまいました(ちょっと自分に酔っていたんでしょうね)。実際、その可能性を随所に見てとる事が出来たので、俄然盛り上がってしまったんです、独りで。
そしてつい先日2巻の発売がアナウンスされたので早速読みました。デビルマンへの布石は進んだのか消滅したのか?
短編に終わりそうな予感
これあと3巻以内に終わるのかもな、と云う感じでしたw。事実、巻末にも宝井先生のコメントでもうちょい続くよ的な内容が書かれています。
thanks a lot
なんとか2巻を発行できるはこびとなりました。
お待たせしてしまい申し訳ないです……。
もう少し続きますので、もしよろしければ
また、次巻もお付き合い頂ければ嬉しいです。
宝井理人
そっかー。でもデビルマンだって実はそんなに長くないしね(←まだ云ってる)。2巻1冊を通じて起こる出来事は概ね以下です。
- リュカが種の保有者である事はグランネリエにバレる
- 種の保有者が種の力を使うとどのような状態になるのかを見てしまう
- リュカの種の能力が「他の植物の生命力の強化」である事がわかる
- リュカはグランネリエの研究施設に連行されてしまう
- グランネリエの一部の部隊は種の保有者で構成されている
- アベルはリュカを匿っていた事から追われる身となる
- 保有者の地下組織に入る事になる
これ、もうやる事なくね?3巻でもしかして終わりじゃね?wと思うくらいに色々の出来事が起こってしまいます。しかしほんのり残念な事は、これらの出来事の殆どは台詞的に説明されるのであって、ドラマの構築による物語展開として語られるのではないところです(これは1巻の感想にも書きましたが)。
いずれにせよ、僕の妄想展開は絶望的になりましたw。ヘタすると(←?)、アベルまで種の保有者になってしまうので、愛憎を渦巻く対決にはならないんですよねー。もったいないなー(身勝手)。愛しているのに打倒さなくてはならない、って云う物語は泣けて泣けて大好きなんですよね。*1
アベルが種を飲んで死ぬ、って事はないでしょうから、まあなんかしらの適合種を見つけて保有者になっちゃうのかな。で手に入れる特殊能力が巨大な攻撃力を持っていてリュカを助けに行っちゃうんでしょうかw。そうなるとバトルモノになってしまうワケですが、宝井先生の作家性とはまた違った方向のような気もするのでそれはないか。
物語上残ってる事と云えば
リュカの種の野力が分かったって事は、リュカのお父さんが研究していた種の正体が分かったって事ですよね。他の植物の能力を強化する特殊能力が、なぜグランネリエがそうまでして探し出したいものだったのか、と云う疑問は残ります。植物の能力を強化すると云っても、どんな能力が存在しているのかはブラックボックスのままですから。
てことは、その部分に世界の覇権に絡むようなネタが潜んでいるのかも!?
どうにも、終末的思想と云うか退廃的物語の美学に弱い僕はソッチ方面の妄想に走りがちです。トリフィドへのオマージュ、マジで入れてくんないかなぁー。「トリフィドの日」*2が人間側の話であったのに対して、アベルも植物化した後だったら、植物側の物語として描く事はまだ出来るのかも!?それいいじゃん!ソレで行こう!
あとは、アベルが参加しかかっている種子保有者の地下組織については、まだ不明な点が多いですね。グランネリエとの因果関係なんかがあると嬉しいなー。
最後に
漫画作品の感想を全然書いていませんね。でも感想として感じたことは概ね書きました。端的に云えば、宝井先生のBL作品以外のものは僕には合わなかったって事でしょうね。ファンタジーやSFに対する拘りや好みがクッキリしているものですから、つい色々の細部が気になってしまったり心の中で突っ込みを繰り返してしまったりするのは、悪い癖です。
でも、2冊も読みましたから最後まで読みます!そしてこの物語の決着を見届けたいと思っていますよ。■■
関連エントリ
*1:愛しているのに打倒さなくてはならない:デビルマンももちろんそう云った側面を持つ作品ですが、アニメで云うと「ウィンダリア」が大好きです。複数の人間関係が入り組んだ話ですが、不思議と複雑になり過ぎずでも単純なハッピーエンドにならない辺りが最高です。いのまたむつみ先生のキャラデザインもいいですね!「約束」と云う言葉が重くのしかかるトラウマ作品とも云えるかもしれません。古い作品ですがオススメです。
*2:トリフィドの日:1951年、ジョン・ウィンダムによって発表されたSF小説の古典。映画化もされている。ジョン・ウィンダム原作と云えば、ジョン・カーペンター監督の「光る眼」の方が有名かもしれない。筋肉少女帯「トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く」と云う曲は、「トリフィドの日」の世界観で恋をする二人の物語を歌っている。素晴らしい詩である。